隣接地に境界立会のお願いする際に、当該地の今後の土地利用方法を説明するべきか【その2】
2011年3月28日 カテゴリー:田中健吾のブログ 0 Comments
隣接地に境界立会のお願いする際に、当該地の今後の土地利用方法を説明するべきか【その1】の続き
ある境界立会の時です。
その時にも、境界立会を依頼されたお客様から、今後の土地利用について、隣接の方々には伏せておいてほしいと言われていました。
境界立会当日に、普段どおり私から、
「おはようございます。平日のお忙しい所わざわざお越しいただいてありがとうございます。先日通知した通り、○○様より境界立会の依頼がありました(以下、省略)」
と今後の土地利用に一切触れず、簡単な挨拶をして境界立会を始めようとしたところ、
ある隣接の方から、
「今後この土地をどうするんだ?急に境界立会をしたいと言われても納得できない。」
という意見がありました。
その時は、お客様である所有者の方から、貸駐車場にしたいと説明してもらい一件落着。
この件について、もう一度よく考えてみます。
お客様から、例えば、今後この土地に20階建のビルを作るが、その事は、隣接の方々には伏せておいてくれ。
と言われている訳ですから、私の口からは、今後の土地利用をお話できません。
あくまでも、境界立会でお互いの境界を確認するということは、民法の考え方からすると境界(杭)とは、お互いの共有物ですから、今後の土地利用を説明しないからとか、今後の土地利用が反対だから境界立会に参加しないなんては関係なく、お互いの共有物としての義務だと考えます。
しかし、自分が隣接者の立場だったら、きっと、今後あの土地をどうするんだろう?と気にもなりますし、
境界立会は、義務ですよ。なんて言われたら、ふざけんなっ!てなってもおかしくないと思います(笑)。
ですが、前もって、これからお隣の土地でこんな風な事を考えていますので、ご迷惑おかけします、よろしくお願いします。なんて言われれば、協力的にもなるし、とても気持ちがいいと思います。
結論からいうと、私にお客様が自分の土地だから、今後の土地利用は伏せておいてくれと言われた場合、
それは、もちろん黙っています。
しかし、隣接の方々には、今後の土地をこんな風にしたいと考えていますくらいの説明をするだけだって、隣接の方々は、そこに誠意を感じてくれて理解し、協力的になって、少しでもスムーズに良い方向へ行くはずです。
だから、隣接地に境界立会のお願いする際には、当該地の今後の土地利用方法を説明することをお奨めします。
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