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田中健吾測量登記事務所
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Archive for 4月 6th, 2012

地積測量図が存在する土地の境界は簡単に復元できる?

地積測量図が存在する土地の境界は、簡単に復元できますか!?
という問合せが偶然にも2件ありました。

答えは、「分かりません。」です。

  • 理由その1
    測量図が存在する土地と言っても、測量図の作成年にもより昭和50年前半より昔の測量図は、現在の測量技術とは違い誤差が多く、測量方法もまちまちです。計算方法の主流は三斜法(現在は座標法)で、現地と合わない測量図も多々あります。
  • 理由その2
    復元する境界点がいくつか分からないからです。四角い土地だったら境界が4点あるわけですが、1点ないのか、2・3点ないのか、またはすべての4点ないのかで、復元の難易度は変わってきます。
  • 理由その3
    上記の理由によっては、その土地の隣接者と境界立会が必要になるので、簡単に復元できるとはいきません。

地積測量図が作成されているということは、境界立会もされているだろうし境界杭も設置してあったと思います。そして、地積測量図の作成理由・存在理由は簡単に復元できるようにするための図面であることです。

だから、地積測量図が存在する土地の境界は簡単に復元できると思われても仕方ありませんが、上記の理由、特に理由1の作成した時代が古いと地積測量図が存在していても、境界を復元することは困難かもしれません。
なので、存在する地積測量図と現地を見てからでないと、簡単かは分からない訳です。

 

ちなみに、現在は地積測量図の作成にあたり境界点は座標管理され、境界点すべてが亡くなっても、復元できるように基準点・引照点等を測量図内に明記します。当事務所では、GPS測量により、この土地の境界は地球上のどの位置なのかという所まで管理していますので、境界から基準点まですべて亡くなっても復元することは可能です。